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デザイナーの作業を助けるAIサービス4選

こんにちは。Financial Design2チームです。
遠い未来の話だと思っていた「AIを活用したサービス」がいつの間にか自然に私たちの日常の中で定着しつつあります。
AIが進化すると人間の雇用を奪うだろうという議論は昔からありましたが、これはクリエイティブ領域でも言われていました。
昨年、ある報道ではロシアのデザインスタジオLebedev所属のNikolay Ironovというデザイナーが実はAIだったと伝えています。
彼は実際に1年間に20件以上のプロジェクトを進めましたが、商業的に大きな成果を上げたデザインもあるそうです。

<Nikolay Ironovのデザイン>

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この事例を見ると本当にデザイナーの専門領域をAIに奪われたように感じますが、実際AIが担当した範囲がどこからどこまでなのかは明らかになっていません。
あくまで推測ではありますが、数多くの試案をAIが作成し、その中からクライアントのニーズやビジュアル的な優位性などを総合的に判断し最適なクリエイティブを人間が選択したのではないかと思われます。
実は、人間デザイナーの手によって仕上げられたのではないかといううわさもあります。

あくまで推測の域を出ませんがこのようなAI工程を挟む一連のプロセスは、デザイナーの作業時間を短縮してくれるデザイナーのためのプロセスのように感じます。
人間が考えられなかったことをAIが考え出すこともできますが、それが良いデザインか悪いデザインかを判断するのは、まだまだ人間の領域ではないでしょうか。
そこで今回の記事では、デザイナーの役に立つ、AIを活用したデザインサービスを紹介したいと思います。

1.Auto draw

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はじめにご紹介するサービスは、思わず試してみたくなるユニークなサービスです。
適当にマウスでスケッチをすると、それにふさわしいと思われるイメージを提案し、イラストレーションに変換してくれます。
ちょっとした発表資料に使用したり、ダミーイメージが必要な場合に役に立つと思います。
Auto drawシステムを活用したQuick drawゲームも面白いので、ぜひ使用してみてください!

2.khroma(Beta)

khromaはAIを使用して、自分の好きなカラーを組み合わせてくれるサービスです。最初に50個のカラーを選択すると、AIが選択されたデータをもとに3分ほど学習します。それから、好きなカラーの組み合わせを提案してくれます。そのパターンは6つあります。

・Type:背景カラーとテキストカラーの構成
・Poster:2色の組み合わせで構成
・Gradient:グラデーションカラー
・image:サンプル画像に適用した場合の事例
・Pallete:4色の組み合わせで構成
・Favorite:上記の結果の中で自分が好きと選択したカラー

それから、各カラー名と16進数、RGB値、Bias%値も提供します。カラーの選択に悩む方には、実際の業務で活用できるサービスだと思います。

3.Fiverr logomaker(Beta)

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フリーランスとクライアントをつなぐFiverrというプラットフォームは、デザインだけではなく、音楽、マーケティング、プログラミングなど様々な分野をサポートしています。
このサービスでは実力のあるフリーランスのデザイナーを素早く探すことができ、合理的な価格を提案することもできるため、高いクオリティのデザインより、早くてリーズナブルな価格のデザインが必要なところで使用しやすいプラットフォームです。
また、ベータサービスとして人工知能を活用しロゴデザインを提供するサービスをオープンしました。簡単なデータをいくつか入力すると、さまざまなロゴを提案してくれます。(残念ですが日本語は提供していません)入力する内容は、

・ブランド名
・ブランドスローガン
・業種を選択
・ロゴに入れたい要素(犬、本、太陽など)
・ブランドの方向性、特性


これらの入力が完了すると、制作中という可愛いアニメーションの画面が出てきて、様々なデザインを提案します。中にはこちらの意図と全く合わないものもありますが、参考になるデザインもあるはずです。でき上がったロゴをカスタマイズすることもでき、$30払えばダウンロードして使用することができます。

4.Uizard & Sketch2code

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これまで紹介したものは軽い感じの実験的なAIサービスでしたが、UizardとSketch2codeは、すでに商用化されたサービスで、主にIT業界でアプリのデザインを効率的に行うことができるようサポートするサービスです。

2つのサービスの内容はよく似ていますが、UizardについてはYouTubeでチュートリアルを確認できます。

作りたいアプリの画面とフローを手書きで作成し、写真を撮影をします。
そして、その写真をアップロードすると自動的にデザインされたワイヤーフレームが出来上がります。
手書きのスケッチはUIに変換され、画像とテキストを認識することでコードに変換できます。
デザイナーと開発者のために作られたそうですが、個人的にはプランナーとデザイナーの間でもコミュニケーションツールとして使えそうだなと思いました。

Microsoft AI Labが開発したSketch2Codeは、先ほどのSketch2codeリンクにてすぐにテスト使用できますので、興味のあるかたは試してみてください。

いくつかのサービスをご紹介しましたが、これらのサービスはデザイン作業全般に置いて、デザイナーの手間を省き、クリエイティブな作業に集中できるようにサポートしてくれるサービスだと思います。しかし私が実際のデザイン業務をするときに使えるか?と考えるとまだよく分かりません。

これからAIがさらに進化して、デザインツールのSketchやFigmaにAIモードのような機能が追加されたとしたらワクワクすると同時に少し怖いと感じるかたもいるかもしれません。しかし、今の段階では今回紹介したサービスたちを通して、むしろ人間だけができることがどれほど重要なのかを再認識させてくれていると思います。
今回すべてを紹介することはできませんでしたが、デザイン分野におけるAIサービスはすでにたくさん存在しており、このようなツールを活用することも、新しい時代にふさわしいデザインする方法かもしれません。

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