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Designer's Interview #5 奥村春香

デザイナーのプロフィールを深掘りするDesigner's Interview。第5回目となる今回は、プロダクトデザイナーの奥村春香さんに話を聞きました。
2022年に新卒入社した奥村さんは、学生時代から精力的に活動を続け多くの受賞歴を持っています。また、LINEに入社後も業務にとどまることなく活動の幅を大きく広げています。そして、グッドデザイン・ニューホープ賞2022において最優秀賞を受賞しました。
この記事では、奥村さんに受賞作品についてはもちろん、どのような学生だったのか、そして精力的な活動の源泉となっているものが何なのかをお伝えします。

デザイナーが自分自身の課題を一つずつ解決していけば、世界はもっと優しいものになるはず

ー自己紹介と現在のご担当を簡単にお願いします。

2022年に新卒入社した奥村です。法政大学デザイン工学部システムデザイン学科出身で、現在はFinancial Design2チームで、主にLINE証券のデザインを担当しています。ユーザーの生活に溶け込む、生活を支える、生活を豊かにする。そんなことを大切にして日々、デザインに取り組んでいます。

ーさっそくですが、グッドデザイン・ニューホープ賞の受賞作品について伺わせてください。


http://hola-design.net

第3の家族」というサービスで、実際に私が理事長を務める団体が運営しています。2021年から個人で取り組んでいて、現在NPOとして活動しています。

家庭環境に問題がありながら、既存制度の支援対象には該当しない「はざまの少年少女」が、自分一人でも問題を解決できるようにするためのサポートプロジェクト。
「心・将来設計・社会発信・経済支援」の4つのサポートを提供し、彼ら・彼女らの自立を遠くから支える「第3の存在」を目指します。

2022年度グッドデザイン・ニューホープ賞 最優秀賞

受賞についての詳細は2022年度グッドデザイン・ニューホープ賞のサイトに掲載されているので、そちらをご覧いただきたいのですが「第3の家族」は社会的・個人的な背景から立案し運営しています。
ニューホープ賞を受賞したことで、このような問題を知ってもらえるキッカケになると思うし、ビジネスチャンスがなさそうな課題にデザイナーが解決策を提示していく事例の一つになれば嬉しいですね。デザイナーが自分自身の課題を一つずつ解決していけば、世界はもっと優しいものになるはずです。

デザイン以外に没頭してるものはなかった

ーこのプロジェクトは学生時代からの取り組みということですが、奥村さんはどんな学生でしたか?

幼稚園の頃から「ものづくり」が大好きで、今思い返すと「将来の夢はデザイナー」と言っていましたね。でも、その時はデザインというものがどういうことなのか、わかっていなかったと思います。デザイン系のテレビ番組を見ていて特に「デザインあ」がお気に入りでした。
大学を選ぶ時には、デザインが学べる学校を志望しましたが、自己表現ではなくインダストリアルデザインに興味があったのと誰かが喜ぶものを作りたかったこと、そして理系も好きだったことから、最終的に法政大学のデザイン工学部に決めました。

授業以外はコンペへの出品に没頭していて、公募情報サイトの「登竜門」で検索して出せるものには片っ端から出していました。一年生では、グラフィック、企画、プロダクト系に。三年生からは自分の興味も絞られていたので、デジタル系のサービスや趣味である電子工学系へ出品していました。

「IVI」というデザインサークルに所属していたんですが、そこで、同じ志の仲間や他大学の人とコンペに取り組みました。「IVI」にはデザイナーになるという強い意思がある子が多くて、誰かのためのものづくり(デザイン)を叩き込まれた仲間だと思っています。
23時まで残って制作したり、相談してたりという毎日でした。趣味がデザインなので、苦ではない。デザイン以外に没頭してるものはなかったと言えると思います。

ーそんな奥村さんからみるLINEのデザイン組織の印象は?

入社直後、クオリティをあげるためなら時間とコストを割くことをいとわない姿勢には驚きました。たとえ小さなエリアだったとしても、妥協は絶対にしないですね。
私も業務においては、個人でやっていた時の10倍くらい時間をかけてデザインしています。正直、最初は「そこまでやるのか」と思っていましたが、LINEのサービスは常にたくさんのユーザーにご利用いただくからこそ下手なものを出せない、慎重になるべきなんだと理解しています。
どんなデザイナーだって、理想としては十分に時間とコストをかけるべきですが実際にそこまでできるところは多くないんじゃないでしょうか。QAにも1ヶ月くらいかけるときがありますし。

ー最後に、社内の業務に止まらない活動をされている理由、パワーの源を教えてください。

自分のデザイン、ソリューションの提案を届けたい相手がいて、その人に喜んでもらいたいからですね。個人でやってるプロダクトは、届いている実感を得やすいと思いますし、ユーザーのリアクションが届くのが嬉しいんです。ダイレクトに役に立てたと実感できるので。
自分がやりたいテーマに取り組めますし、ニッチで企業が取り組めないことにも取り組めるのも魅力ですね。
世の中には、規模の大きな会社だからこそ取り組める問題もあれば、個人だからこそ取り組める問題もあります。
それぞれに取り組むことができる環境がLINEにはあるので、これからも活動を続けていきたいです。

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