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自信がないデザイナーが自信を持つためのデザイン術

こんにちは。Biz Designチームの大畑です。
みなさんは自分にセンスがあると思いますか?私は、自分にはセンスがないと昔から思っています。そして手が遅くてアウトプットに時間がかかる方です。周りの方が新鮮でパンチのあるデザインを作り出すたびに自分はデザイナーに向いていないのではと思うこともしばしばあります。

今回は、そんな自分に自信がない&手が遅い(と思っている)デザイナーが、これまでどうやって仕事を成立させてきたのかについて細かい積み重ねをまとめてみました。

事前の対策編

私は今でも仕事がくるたび緊張してしまい、真っ白なキャンバスを見つめてもパニックになります。まずは日頃からしっかり準備をします。

過剰くらいのインプット
デザインというのは過去に膨大な成功事例があります。そして芸術と違って普遍的な成功法則を持っています。例えばバランスの取りやすい色の組み合わせや、読みやすいマージン、構成、文字間など。これらの法則をインプットから参考にしデザインを組み立てると、0から考えるより大変ではありません。
日頃使っているアプリやWebサイトのスクショを撮ったり、Pinterestで参考デザインを集めたり、このような作業は毎日コツコツやるのが一番簡単で量も貯まります。紙のデザインの場合では実際のリーフレットや本を店頭や街中で集めることもします。
業務を始める時も、作るものがイメージできた段階からベンチマークをしています。より良い参考事例を見たい場合、有名なデザイナーのデザインを調べて見てみることをオススメします。

デザインの法則を知る
UIデザインならばOSごとのデザインガイドラインがあります。また「デザインの原則」と呼ばれるものも複数存在します。これらを覚えて実践するだけでもアイディアの引き出しにもなりますし、困ったり悩んだりしたときの判断の助けにもなるので知っておくだけでも損はありません。

オリジナルテンプレートを持っておく
真っ白なキャンバスは思考を停止させます(私の場合ですが)。何かしら手がかりとなる骨組みがある方が制作はスムーズです。そこでワイヤーフレームのテンプレートをいくつかオリジナルで制作しておいたり、パーツ単位でUIをストックしていたりすると便利です。私は、スマホの2カラム・3カラムカード、PCの幅1000px・1680pxガイドなど汎用的に使えるものを用意しています。

実践編

誰よりも先に着手する
自信がない人は総じて迷うし、やり直すし、手が固まることが多いものです。つまり人より時間がかかるので、作業する時間は多いに越したことはありません。そして、夜中に作業し続けると思考がネガティブになるのでおすすめできません。むしろ、抜け駆けするのかのように早くから情報を嗅ぎつけて予習し、手をつけておくのです。制作に入ったら自分の作業ファイルだけでも2案頑張って出します。そうして自分の作ったものを比較し、より良い方を残す作業を繰り返します。パーツ単位で2案出したり、構成を2案出したりして、その都度比較しています。こうすることで自分の頭の中で要件整理や重要ポイントの洗い出しもでるので、3つめ、4つめの案を出しやすくなるのです。

コラージュで素早く比較する
普段の制作では複数のアイデアをアウトプットし、比較することでクオリティの高い成果物へとブラッシュアップさせるのが理想です。しかしイラストやアイコン、細かいUIパーツなどを1から作るとスピードが出なくて困ります。私のように手が遅い人は、ベンチマークした他社のLPやスクショしたUIを切り抜いて、それらをコラージュして叩きの画面を作る方法がおすすめです。
イラストは切り抜きを色補正して希望の色味にしておいて、写真もかっこいいLPから切り抜いて置いてしまいます。コラージュでイメージしていたものを素早くトライ・アンド・エラーします。 0→1が難しければ 1→10にする作戦です。参考のものを隣に置きながら進められるので悩む時間も少なくて済みます。

お気に入りの数字を使う
これは昔上司から教わった方法ですが、お気に入りの数字を1つ作っておきます。4とか6とか8あたりで構いません。紙でもWebでも、マージンやフォントサイズに悩む場面は多いですが、そんな時はこのお気に入りの数字の倍数を利用します。そうするとホワイトスペースのリズムも整いますし、判断コストも下がります。私は8の倍数とキリのいい10、20などを組み合わせて使っています。

迷ったときには「ここ1番」を使う
デザインするとき、使いやすい色と使いにくい色があったり、フォントでも同じように見慣れているものとそうでないものがありませんか?挑戦しようとして今までに経験のない色やフォントを使うことは時間があれば問題ないのですが、そこで悩んで時間を取られると損です。手を動かす時に「迷った時は一旦これ」という代表を決めておくと判断に時間を取られずに済みます。 フォントで迷ったらヒラギノ、タイトルなら40px、色なら青、3カラムなら横幅1000pxなど使いやすいものを使って、時間に余裕が出たら挑戦的な要素を入れていきます。

過去の指摘を最終チェックする
私はどんな会社にいる時も、最終チェックで上司にデザインチェックをしてもらってきました。そして、数えきれないほどの指摘やアドバイスをもらいました。中でも忘れられない印象的な指摘やアドバイスが「世界観が画面の上と下で異なって見える」「斜めにするなら中途半端にやらずに伝わるようにやる」「カーニングは必ず調整」「文字に緩急をつける」など…
これらの指摘は私の癖によるものだと思うので、同じことを指摘されないように、出来上がったデザインを上から順番にチェックしてまわります。
この作業の時に目的やKPIが達成できそうなデザインになっているか、過不足はないか確認します。確認すること自体がとても大切だと思います。

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まとめ

誰でも思いつくような工夫があったかと思いますが、いかがでしょうか?
新卒のとき、夜中に自分の手を見て「なんでこの手からは良いものが生まれないんだ」と落ち込んだことがあります。今でも他のデザイナーの作品を見て圧倒されたり落ち込むこともあります。だから、私は自分の心を支えるためにこのように毎日コツコツの努力と工夫を積み重ねていこうと思います。自信がない自分を支えることができるのは結局、自分の行いだけですよね。本を読んだり、トレースをしたり、どんなことでも実践したことは必ず自分の糧になると思います。同じことを思っている方がいましたらお互い頑張っていきましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございます。

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