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LINEの空間デザインで大切にしている6つのこと

こんにちは、CX Design Teamです。この記事では私たちCX(=Culture Experience) Design Teamはどんなことを考えてデザインを行なっているのか?をご紹介したいと思います。


CX Design Teamとは?

私たちCX Design Teamには、LINEの企業カルチャーに適した空間デザインを担当するメンバーと、社内施策のブランディングや採用施策のオフラインツールのデザイン等を担当するメンバーが所属しています。

本記事では、前者の空間デザインの考え方について綴ります。

仕事は大きく分けて①LINEのオフィスデザイン ②LINE NEWS AWARDやLINE DEV DAYなどのイベント会場デザイン ③プロダクトのマーケティング活動に関連するデザインがありますが、最も多いのはオフィスデザインに関するものです。

LINE 四谷オフィスのカフェ
LINE DEVELOPER DAY 2018
LINE Seed Font Permanent Exhibition

私たちのデザインの考え方

突然ですが「LINEらしい」オフィス、と聞いて想像するものはなんでしょうか?一般的にイメージされるのは、コーポレートカラーのグリーンだったり、LINE FRIENDSのキャラクターだったりするかもしれません。

ですが、それらはあくまで表に見える要素の中の一つにすぎません。「LINEらしく」働きやすい環境を作るため、私たちCX Design Teamがオフィスデザインを考える際、ベースとしている価値基準を以下にご紹介します。

  1. An Adaptable Plan for The Future ~未来の状況に対応できる計画~

LINEのような常に進化を続ける会社では、組織の変更や拠点の移転が頻繁にあります。オープンした時が完成形なのではなく、企業や社会状況の変化に合わせてオフィス空間も変わっていく必要があるのです。

そのため、固定的な壁は極力減らしてモジュール化したスチールパーテーションで構成し、造作棚や会議テーブルもあらかじめユニット化して、様々な場所やサイズで組み合わせて使えるように計画しています。

モジュール化されたスチールパーテーション
ベースとなるサイズのテーブルを組み合わせて部屋に合わせた大きさに
レイアウト変更に合わせて移動可能な造作パーティション

2. Plan Follows Function ~設計は機能に従う~

いくら見た目がカッコよくても、使い勝手が悪ければ良いオフィスとは言えません。

LINEのワークスタイルに適したオフィスにするため、四谷オフィスではユーザーアンケートやセンサーによる使用率調査のデータをもとに、会議室の数や必要な機能を分析しました。座席効率を確保しつつニーズを満たすためのレイアウト検討も綿密に行います。また、会議テーブルに備え付ける電源やコネクターといった細かな(しかし大切な)部分も毎回改良を重ねてユーザーの使いやすさを追求しています。

会議室の使用率データを調査
使われるデバイスのサイズや使い勝手に合わせ改良を重ねている配線スペース

3. Diverse Places Diverse Connection ~多様な場所から生まれる多様な繋がり~

オフィスでは単純なデスクワーク以外にも多様なアクテビティが生じます。またコロナ禍以降、特にオフィスでのコミュニケーションが重要視されるようになってきています。

カフェやラウンジ、集中ブースなど、オフィスの中でも広さ・明るさ・賑やかさ・インテリアの色や素材の違う様々な場所を設け、多様なコミュニケーションが生まれるきっかけを作ることを目指しています。

ニーズや建築特性から多様なコミュニケーション空間を設計

4. Not Fake but Raw ~ありのままの素材こそ本物である~

木目調のプリントなど、表面だけを本物のように見せている素材は基本的に使いません。それらはあくまでフェイクであり、私たちの解釈するLINEらしさは常に「本物」を求める高いクオリティにあるからです。

合板やリノリウム、スチール素地など高価でなくてもありのままの素材を仕上げとして使うことが大切だと考えているのです。

質感やディテールを重視し素材を選択

5. The Right Design The Right Place ~適材適所なデザインバランス~

プロジェクトである以上、優先順位を決めてメリハリをつけることは重要です。企業の顔となるエントランスや一日中多くの社員が利用するカフェなどはしっかりとデザインする一方、執務エリアやサーバー室などは機能を満たすことを優先し、コストバランスもとれるように心がけています。

上下昇降デスクが並ぶシンプルかつ機能的な執務エリア
(左)内壁の仕上げを省いたサーバー室(右)LGS構造をそのままデザインとした執務エリアの壁

6. Waste-Free Detailed Design ~無駄のない詳細設計~

できるだけ廃棄物を減らし、サスティナブルな設計を行うことも、現在においては不可欠になってきています。

たとえば私たちがカフェで使用するために設計したカウンターは、同一の形状で天板下に設置するものによって、ハイカウンターにもお弁当台にもゴミステーションにも変化することができます。使う位置や用途が変わっても同じカウンターをフレキシブルに使いまわせて、効率が良く運用的にも無駄がありません。内装の仕上げにはリノリウムやOSBなど環境に優しい素材を多く採用するほか、他拠点で使用していた什器(じゅうき)を転用先に合わせてアップサイクルすることなども行っています。

フレキシブルな運用に対応できるカウンターテーブル
(左)リノリウム天板(中)OSBの床(右)イベントで制作した酒樽をプランターとして再利用

最後に

いかがだったでしょうか?意外なものもあれば、納得するものもあったかもしれません。

上に挙げた6つの項目は、LINEのインハウスデザインチームとして大事な視点だと考えています。これからのオフィスに求められるものや社会状況は今後も変化していくと思いますが、常にアップデートするオフィスづくりを続けていきたいと思います。


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