デザイナーとして30歳までにやっておいて良かったこと
私という人間はとうの昔に三十路を越えてなお、他者に誇れるような何かを成し遂げてはいませんが、それでも「やっておいてよかったな」と思うことのいくつかはあります。
こんにちは、クリエイティブコミュニケーションチームの中谷です。今回のnoteでは、LINEのデザイナーに実施したアンケートの中から「デザイナーとして30歳までにやっておいて良かったこと」についての結果をご紹介いたします。
様々な経歴、多様なバックボーンを持った仲間が集まるクリエイティブセンターですが、意外にもこの質問への回答には不思議な共通性を発揮しました。そこで私は思ったのです。ひょっとしたらこれが私たちの「芯」なのかもしれないと。
ユニークな回答
本題にうつる前にユニークな回答を、その理由とともにご紹介しておきましょう。
自分の個展を開いた
いい意味でも悪い意味でも、自分の作品を世の中に出せた事。
色々な価値観を持つ者の中に飛び込む事で、勉強になった。
外国でデザイナー経験を積んだ
それまでの経験を一旦ゼロに新しい挑戦をすることに意味があったと思う
自分のショートフィルムを制作した
ただただ作りたいものを作れて、その上評判が悪くなかった。
ディレクター職を経験していたこと
サービス側、営業側など非デザイナーの考え方に理解を示し、寄り添う気持ちが持てるので。
死ぬほど働くという経験
あれを越えることはそうそうない、と思える。
人と繋がる。人を見る。師を作る
自分を生かすのは自分ではなく、自分を生かしてくれるのは他の人だから。
本題:大切なのは、様々な経験を積むこと
閑話休題。
私たちの「芯」を考える時、「デザイナーとして30歳までにやっておいて良かったこと」という問いに対する回答から見えてきたのは1つの大きなテーマです。それが…
様々な経験を積むこと
このことを異口同音にあげるデザイナーのいかに多いことか!
多くのデザイナーが自身のキャリアの中で糧になったと考えているのが、これまでに経てきた様々な経験です。UIデザイナーにしろ、BXデザイナーにしろ、映像クリエイターにしろ、空間デザイナーにしろ、今の位置に立つまでの道程は一本道でも平坦でもなかったようです。その苦労の果てに今がある、と考えるデザイナーが多いようでした。
たとえば、こちら。
①海外の色々な国に行って歴史や文化を見たこと ②自分の得意なデザインの分野を見つけた
20代のうちに色々な経験をしたり色々な分野の仕事に触れる経験を積んでおかないと、自分は何が得意でどうなりたいのかを決めるのが難しいと思います。更に言えば、失敗をたくさんしてください。失敗は間違いではなく、何かが合わなかったりうまくいかなかったサインです。そこには大切な学びがあります。失敗は、自分の進むべき道の手助けになります。
多様な経験を経て得意分野を見つけたという話は、今だからこそできる話でしょう。また過去の失敗に学びがあったというのも、同じくです。また、こういう回答をされた方もいます。
とにかくいろんな引き出しを増やすことです。旅行でも、遊びでも、本でも映画でも、とにかくいろんなことをして体感して、自分の感受性の幅を広げる。好き/嫌いで行動せず、なんでもトライしてみて、なぜこれが好きなのか?嫌いなのか?理由までとことん考えることが重要です。
デザインのソリューションの素になるのは自らの体験です。Webやテレビで見ただけ・聞いただけでは自分の物になっていなくて、説得力に欠けます。またチームや協力者達とコミュニケーションしていくときにも感受性の吸収力や引き出しの数がグッドソリューションを生み出します。
デザインだけでなく、様々なことを体感する、そして考えることが問題解決力につながるということですね。
多くの失敗。尊敬できる上司や先輩との出会い。たくさんの一人旅。
失敗は経験となってリスク管理ができる。尊敬できる人たちとの仕事は、どこまでこだわるか?と問い続け、クオリティーに大きく関わってくる。一人旅は、自己管理能力がつくと共に、脳をリセットし、クリアになる。リフレッシュ方法を見つけておくのは重要だった。
経験を積むことで自分に何ができるのか、自分に何ができないのか、自分に必要なものはなんなのかがわかるようになります。全ての行動がデザイナーとしての活動にフィードバックされると考えるデザイナーがほとんどです。
当然のことですが、経験とは自分が歩んできた道程そのものであり、進む先にはまだありません。経験しなければ語れないことがあるのです。
いかがだったでしょうか。
これまでクリエイティブセンターの多様性を語る際に、そのバックボーンを理由に挙げてきましたが、その裏側には様々な経験を経てきたことによる問題解決力への自信があります。そして、だからこそ私たちは優れたデザイナー集団であると自負しているのです。
あなたのこれまでの経験をクリエイティブセンターで活かしてみませんか。