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LINEデザイン組織のリーダーたちに聞いた、2023年の抱負とデザイントレンド!

明けましておめでとうございます!皆さま、年末年始はいかがお過ごしでしたか?

2023年最初の投稿となる今回は、LINE社内のデザイン組織「CREATIVE CENTER」の各部門リーダーに聞いた『今年の抱負』と『2023年の気になるデザイントレンド』をご紹介したいと思います!

<Product Design1室 室長 / Kim Younghoさん>

◆2023年の抱負
全体的な業界の変化と世の中の流れにより、多くのものが新しく生まれたり、消えています。 LINE組織の一員としてこれらすべてを予測し、準備していくのは容易ではありません。 ただし、デザイナーとして自分だけのクリエイティブ領域を拡張し、より発展させていくことは必要だと思います。 2023年はもっとディテールにこだわり、デザイナーがより成長できる組織になるよう願い、それに集中していきたいと思います。 周りの変化を深刻に受け止めず、デザイナーという本分にフォーカスを合わせていきます。

2023年の気になるデザイントレンド
現在のカーナビはCarplay(Apple)とAndroid Auto(Google)の登場で様々な機能が進化して、各ブランドごとに様々なナビUIを出しています。そういった中で2023年下半期に発表を予定している次世代のCarplayに注目しています。もちろん今もiOSのUI/UXを採用してるので、分かりやすい使い勝手ですが、次はどのような革新的な形で登場し、我々を驚かせてくれるのかとても楽しみです。自分の車幅を記録しておけば運転しやすい最適な道路を案内してくれる、そんな機能がつくことが私の小さな願いです。

<Product Design2室 室長 / Yoon Jeongkwonさん>

◆2023年の抱負
新しい市場をリードし、サービスを設計する組織へと変化し続けたいです。未来の市場とユーザーニーズを予測するとともに、新しい技術を分析して次世代UXをデザインできる、そのために総合的な業務経験を積み重ねていきます。 今年は中長期のプロダクト戦略を立てることと、具体的なアウトプットのために必要な仲間を見つける基盤作りに注力したいと思います。

◆2023年の気になるデザイントレンド
VRゴーグルとARメガネの新製品の発売が続き、市場の関心はますます高まっています。わずか数年前と比較してもハードウェア的に多くの発展を遂げたと思いますが、革新を成したと言えるような、誰でも簡単に使える製品はまだ出ていません。

そんな中で、私は Apple Glasses(Apple/ARメガネ)の発売に関する噂と予測記事に注目しています。 LiDAR*スキャナがApple製品に搭載され、Apple Glassの機能に対する推測はより具体的になっていると思います。実際にいつリリースになるかは分かりませんが、それに関する予測記事にはApple Glassを活用して実生活に適用できるような多くのアイデアが含まれているため、プロダクトデザイナーたちは注目しておく必要があると思います。いくら遅れても3年以内に発売をすると予測されているため、私たちは先行して準備をする必要があります。

*Light Detection And Ranging(光による検知と測距)

<BXデザイン室 室長 / Kwon Jungranさん>

2023年の抱負
世の中は急速に変化し続けており、それに合わせて市場やユーザーの心も変化し続けています。 流れを受け入れつつも、持続的で揺るがないブランド価値構築のために、BXデザイン室ではLINE独自のデザイン基準を明確に定めていく役割を果たしたいと思います。 本質を見極め、基本に忠実に、そしてこれまでの経験をもとに、より価値のあるブランド設計をしていきたいと思います。

◆2023年の気になるデザイントレンド
パンデミック以来、産業のデジタル転換はさらに加速し、至る所で新しいデジタル革新戦略や技術力が見受けられます。世の中のオン/オフラインの境界線が崩れ、変化と危機が繰り返される中で、デザイン業界も新技術の導入を通じて多様なデジタルソリューションの提供を試みています。また、世の中が直面している安定性と環境的な問題を学びながらデザイン業界全体では人と環境を考慮した、より自然に優しいサービスとデザイン開発をしている流れに見受けられます。情報と時代の流れに敏感に対応するために多様な形態のデザインの試みや、ユーザーの悩み(ペインポイント)や願いを、体験に溶け込ませることのできるサービスが気になります。

<映像デザイン室 副室長 / 坂本亘由さん>

2023年の抱負

1. メンバーの健康
2. チームワーク
3. 個人の突破力

今年の映像デザイン室はこの3点を大切に、クオリティのあるデザインに取り組んでいきます!

◆2023年の気になるデザイントレンド
「映像」が「動画」に置き換わり、様々なメディアで全盛を迎えましたが、いま動画のトレンドは踊り場に差し掛かっています。エンタメや広告、ブランディングでさえ世界中で成功のノウハウがシェアされて、爆発的なコモディティ化を起こし、動画クリエイティブによる企業やサービスの差別化が難しくなっているからです。

昨年はAIイラストが大きな話題を呼びました。AIによる動画制作もSaaS領域で着実に成長を続けています。今後は大きな成長が期待できる市場ですが、現状では誰もが気軽に動画を作れる反面、誰かと同じような動画を作っているジレンマをまだ抜け出せない状態にあると感じます。短期的には成果を上げられているかのように見えて、実は没個性のありふれたクリエイティブは企業の体力をゆっくりと蝕んでいるのかもしれません。そのような流れの中で、これからの企業にはオリジナルの人格が必要になっていきます。個性のない企業ではなく、個性があってより体温を感じる企業をユーザーは選択し、信頼を寄せ、愛着を深めるからです。

LINEはデータドリブンを大切にしているので、これからもその時々で支持されているデータやトレンドはポジティブに取り入れていきますが、そこだけに留まってはいけないと考えています。そこからさらにLINEだけのアイデンティティが形成できるように、絶えず創意工夫し続けることが必要です。私たち映像デザイン室は、ユーザードリブンの観点も活かし、マルチメディアの領域をもっと高いレベルに押し上げて、ユーザーに信頼され末永く愛されるLINEになるように日々研鑽していきます。

<スペースデザインチーム マネージャー / Kim Nam Wooさん>

◆2023年の抱負
コロナウイルス感染症による混乱も終息に近づいてきた近年、空間についての認識も相当変わってきてると思います。当たり前に必要だと思われた空間が要らなくなったり、既存の空間についても使われ方が変わったり...。既存の空間デザインのままでは時代遅れになりがちで、こんな時代だからこそ必要とされる/常識を変える、Innovativeな空間について考えて、築いていきたいと思います。

◆2023年の気になるデザイントレンド
2022年、世界のほとんどがやっとコロナを乗り越え始め、2023年からはポストコロナ時代が始まると私は思います。ただし、コロナのような感染症は名前を変えるだけで、また同じような現象が現れる可能性もあるのではないかと考えています。このような新しい状況において、デザインの変化について注目していきたいと思ってます。

<クリエイティブ戦略チーム マネージャー / 小林謙太郎(kenny)さん>

◆2023年の抱負
右も左も分からないままとにかく動いた1年目、ある程度形になってきた仕事の精度を高め成果を出した2年目、チームとして3年目を迎える今年は、新たな機能を加えチームの価値に変革を起こす年にしたいと考えています。新しい仲間、新しい役割、そういったものをひとつずつ丁寧に付加し成果につなげながら、メンバー全員がワクワクする仕事を今年もたくさんつくっていきます!

◆2023年の気になるデザイントレンド
海外では数年前から、日本では昨年あたりから『DesignOps』というワードがトレンドになりつつあります。ご存知の方も多いかと思いますが改めてご説明すると、DesignOpsとはDesign Operationsの略で、デザイン業務の効率化、デザイナーやデザイン組織の機能最大化を目的とした組織・機能のことです。LINEには日本だけでも100名を超えるデザイナーがおり、グローバルではその数は数倍になります。DesignOpsという言い方こそしていませんが、これまでもデザインシステムの構築やデザインナレッジシェア、予算管理、採用、育成、文化創造など、DesignOps的機能を必要に応じて追加してきました。組織規模が大きくなるにつれ、またデザインの役割自体が拡大しているなかで、これからさらにDesignOpsの役割も増えていくと思います。海外の先行事例からよく学び、私たち自身がデザイナー・デザイン組織のことをよく理解し必要なものを必要なタイミングで提供できるよう準備を進めるとともに、私たちの取り組みについてもできるだけ言語化しデザイン組織を運営する多くの方の参考になれたらと考えております。

<クリエイティブコミュニケーションチーム マネージャー / 清水久美子さん>

◆2023年の抱負
皆で同じ目標を共感し同じ方向を向いて手を取り合って歩んでいきたいと思います!個々に仕事を進めているとそれぞれが目先のことだけに囚われてしまったり、集中して視野が狭くなってしまい本来の目標を見失ってしまいがちです。また、誰かに頼ったり、寄り添ったりすることは簡単そうで実は難しいものです。相手を敬い、同じゴールに向かって歩むことができればより強固な組織として成長できるのではないかと信じています^^

◆2023年の気になるデザイントレンド
ちょっと前からファッションではY2Kとか一昔前の古いものがオシャレとか、音楽でもレトロブームなんかがあったりしてトレンドになっていますが、サービスやシステムとか機能などが古くなるようなことが好意的に受け取られることはないような気がします。意外と古いもののほうがシンプルで無駄がなくて使いやすいとか便利ということもあるし、逆に不便で手間がかかるから愛らしいということも。何でもかんでも新しい、最新というのが解ではないと個人的に思います。ルーズソックスが滅びた時、また復活するなんて誰も予想していなかったと思います(笑)新しい古いは関係なく、SNSが主流の時代、どこからトレンドが誕生するのか、誰でも何でもトレンドになり得ます。しかし、ただ良いだけではきっと流行らなくて、多くの人が「共感」するから流行るわけなので、その共感する「何か」を追い求めることが重要なのかなと思います。その「何か」はデザインかもしれないし、利便性なのかもしれないし、価格かもしれません。話が逸れてトレンドとは何か?という自論になってしまいましたが…多様なことやものに共感できるように感受性を高めていきたいと思います!


以上、LINE CREATIVE CENTERの室長、マネージャーの今年の抱負と気になるデザイントレンドを紹介しました!各室やチームで業務内容も違えば、リーダーたちの考え方も多様ですね。そういった各領域のプロフェッショナルなリーダーたちの魅力を存分に発揮できる組織を目指していきたいと思います。

noteでは引き続き、デザイン制作の裏側やデザインに対する想いを綴っていきますので、今年もどうぞよろしくお願いいたします!


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