LINEでモーションデザインのインターンをしました
はじめまして、LINEインターン2021 Motion Graphicコースに参加させていただきました佐藤です。今回はその体験をご紹介します。
申し込んだキッカケ
Twitterで募集のお知らせを目にしたのがキッカケでした。
普段からデザインには興味があり、老若男女問わずさまざまな方々が使用しているLINEサービスにおいて、
・どのようにデザインが行われているのか
・どういった基準でデザインを決定しているのか
といったことが気になっていました。そこで、それらの答えを肌で感じることのできるインターンへの応募を決めました。
デザイン職インターンは、UI DesignコースとMotion Graphicコースの2種類のプログラムが用意されており、中でも、Motion Graphicコースは今年が初めての開催だったそうです。コロナ禍でさまざまな企業が発信するムービーを見て、映像表現に興味を持っていた僕は、Motion Graphicコースを志望することにしました。
事前課題や面接を経て、選考をなんとか通過することができ、4週間のインターン期間が始まりました。
インターンでの制作
今回のインターンでは、実際にリリースされる映像の制作に携わりました。
僕が制作したのは、LINEのとあるサービスを紹介する動画です。LINEでの実際のデザイン業務と同じ流れで、メンターの方と日々やりとりをしながら制作を進めました。
ここからは制作の概要をご紹介します。
リファレンス探し
vimeo / dribble / behance といったサービスを利用して、参考事例をとにかくたくさん探し出す作業です。
心地よいモーションをたくさん吸収するために、国内外のモーショングラフィックを見ていきました。
また、モーションに関するリファレンスだけでなく、サービスに関連したモチーフや、サービス自体のデザインガイドなどの資料を幅広く集め、デザイン作業に活かします。
ストーリーボード制作
いわゆる「絵コンテ」と呼ばれるもので、カットごとにシーンをデザインする作業です。Illustrator上で各カットをデザインしつつ、全体の流れをみながら各カットの調整をしていきます。
主に、「わかりやすさ」に関するさまざまな視点からメンターやマネージャーからフィードバックをいただきました。
・見てほしい場所に自然と目がいくような設計になっているか
・カットの意図が伝わるデザインであるか
・ボタンや文字などのUI要素は、視認しやすいサイズになっているか
これらを意識してデザインを進めていくことは当たり前のことかもしれませんが、個人制作ではカッコよさを優先しておろそかになってしまいがちな視点も多く、学びになりました。
また、前述のリファレンス探しも継続しながら、インプットとアウトプットを同時に行いました。
ラフカット制作
いよいよAfter Effectsでのアニメーション作業に入っていきます。
まずはストーリーボードを静止画状態で並べて、全体の大まかな尺をつかみながらタイミングを調整します。同時に、「仮ナレ」と呼ばれる仮のナレーションを自分の声で録音(!)し、各カットの長さを検討します。
この段階でナレーションがはたして必要なのか、はじめは疑問に思っていたのですが、実際に仮ナレをつけてみるとタイミングの感じ方がまるで違うんですね!完成状態を意識しながら制作する大切さを実感しました。
ちなみに、仮ナレは今回の制作でかなり苦戦したポイントです(笑)。社内の限られた方々にしか共有されない音声ですが、恥じらいが勝ってしまい、声にうまく気持ちを乗せられませんでした…。映像デザイン室の副室長曰く「優れたモーションデザイナーは、仮ナレも上手」だそうです。精進します!
全体の大まかな尺感を把握できたら、細部のモーションをつける作業に入ります。リファレンスで探していた心地よいモーションの感覚を引き出しながら、映像に定着させていきました。
シーンによっては、いくつかのアニメーションパターンを用意し、どの表現が魅力的か、フィードバックを頂きます。
最終的には、全てのカットに大まかにアニメーションをつけた段階で、インターンでの作業は終了となりました。
4週間という期間の都合上、リリース段階のモーションまで手がけることは叶わなかったのですが、1本の動画が生まれるプロセスを一通り体験させていただくことができて、とても貴重な経験となりました。
成果発表会
UI Designコースと同時に行われた成果発表会には、Motion Graphic Designチームの方々だけでなく、クリエイティブセンターや他職種の方々に幅広くご参加いただき、想像以上の方たちの前でプレゼンテーションを行うこととなりました。
成果物に対して企画職の方からコメントをいただけたり、他インターン生の凄まじい熱量のプレゼンと魅力的な成果物に圧倒されたりと、インターンの最後にふさわしい刺激的なイベントでした。
制作を終えて
動かすことだけがモーションデザインではない、と感じました。始める前は漠然と、インターン中はずっとモーションをつける作業を行うのだと勘違いをしており、リファレンス収集やストーリーボード制作の作業を疑問に感じていました。
しかし、リファレンスを集めることはインプットを増やし、結果的に動きの引き出しを増やすことにつながりますし、ストーリーボード制作は動画の全体を俯瞰しながら細かいアニメーションを設計するために必要不可欠なものです。
そのような作業の積み重ねで心地良いモーションが生まれているのだと、今回のインターンを通じて肌で感じることができました。これは、一人で制作しているだけでは気づけなかったことだと思います。
4週間を振り返って
制作だけでなく、合間に魅力的なイベントがたくさん詰まった、とても濃い時間でした。
新卒で入社された社員の方々にLINEのデザイン職の魅力を直接伺ったり、クリエイティブセンターのセンター長であるSunkwanさんにLINEのデザイン哲学について率直な質問をぶつけたり、運営の方とデザイン職インターン生のメンバーでzoomランチをしたり…
運営の方々がさまざまなプログラムを組んでくださり、インターンのなかでLINEと僕たちインターン生の距離を縮めてくださいました。
また、ウェルカムグッズを筆頭として、ポートフォリオ勉強会やライティング講座といったインターン生のスキルアップにつながるイベントや、インターン前から定期的な個人面談をセッティングしてくださるなど、僕たちのことを第一に考えてくださっていることが何より嬉しかったです。
【前編】LINEインターンのウェルカムグッズができるまで|LINE CREATIVE CENTER
Motion Graphic Designチームのみなさんもとても暖かく迎え入れてくださり、対等に接してくださいました。2D/3D問わず多彩なモーションデザインを手がける方々の制作を間近でみることができて、驚かされることが多かったです!
始まる前は長い4週間だと思っていましたが、本当にあっという間に終わってしまったな、という感覚です。それほど充実した内容でした。とても良い経験になりました!
最後までお読みいただきありがとうございました