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LINE CREATIVE CENTERの組織デザイン

こんにちは、クリエイティブコミュニケーションチームのTatsu.です。この記事では22年8月に中途入社した私が、LINEのデザイン組織「LINE CREATIVE CENTER」をご紹介します。

Tatsu. / AD・ディレクターとしてテレビ番組制作に、執行役員として超短尺動画ベンチャー企業に従事。「世界中のデザイナーが一緒に働きたいと思える組織を作る」というCREATIVE CENTERのもつ目標に惹かれLINEに入社、組織デザインオタクとして活動しています。

日本を始め、アジア地域を中心に世界で数億人に利用されるコミュニケーションアプリへと成長を続けるLINE。そこに関連する幅広いデザインを手掛けるLINE CREATIVE CENTERは、どのような組織デザインを行なっているのでしょうか? 組織文化・モチベーション・教育における、デザイナー向けプログラムを紹介しながら紐解いていきます。

デザイナーや組織運営に携わる方はもちろん、LINEに関わるお仕事を知りたい、という方にも興味を持っていただけるような内容を心がけて綴っていきます。ぜひ読んでみてください。

※この記事での「組織デザイン」は、組織開発や人材開発、デザインプログラム・マネジメントも含め、デザイナーがベストパフォーマンスを発揮できる環境づくりのために行う全ての設計&運営のこととしています。

LINE CREATIVE CENTERってどんな組織?

LINEは、朝起きてから寝るまで1日の生活を全てサポートする「Life on LINE」をビジョンに掲げ、ユーザーの毎日に寄り添うプラットフォームになることを目指しています。そうしてリリースされた様々なサービスにおいて、ユーザーの目に触れるために欠かせないのがデザインで、LINEに関わるあらゆるデザインを社内のCREATIVE CENTERが担当しています。

LINE CREATIVE CENTERは、多様性と専門性を兼ね備えたLINEのデザイン組織です。UI/UXデザインだけでなく、ブランド体験、映像やスチール、空間デザイン等、LINEやLINEに関連するクリエイティブを担います。システム化されたデザイン戦略をもって、ユーザー視点から、より良いデザインを生み出し、ユーザーとLINEの距離を縮めることをミッションとしています。

LINE CREATIVE
LINE CREATIVE CENTER 組織図

LINE CREATIVE CENTERは、100名を超えるデザイナーで構成されるデザイン組織です。

センター長をトップに、7つの専門分野(室)に分かれています。そこにさらに細分化されたチームが紐付きます。チームメンバー数は7名以内となっており、組織デザイン論では「もっとも効率的にデザイン業務を行える最大人数が7名」ともいわれています。

組織を事業領域ごとに分けることで、その事業領域に対しての深い理解と専門性、より強い責任を持つという構造になっています。これはつまり、サービスや事業の環境を深く理解することで、デザイナーの立場から事業や企画自体をリードすることを意識した体制なのです。

LINEのデザイン組織に求められることは、問題を解決するためのより良いデザインを追求すること、そして普遍的なデザインの解決策を提示することです。

Interviews/ Kim Sunkwan / 担当役員

そして7つの専門分野のうち2つのチーム、「クリエイティブコミュニケーションチーム」と「クリエイティブ戦略チーム」は組織デザインを専門としています。つまりデザイナーが業務に集中し成長できる、そんな環境を整えられる体制にもなっています。

デザイナー向けプログラム

デザイナーが安心して業務に集中できる環境と、ベストパフォーマンスを発揮できる組織づくりのために、組織デザインチームが主導して様々なプログラムを運営しています。その一部をご紹介します。

CREATIVE IDEA PROJECT

LINE CREATIVE CENTERでは、新しいアイデアや企画作成に、業務時間の20%を費やすことを推奨しています。CREATIVE IDEA PROJECTは、そうして生まれたアイデアや企画を発表する場です。新しいサービスやプロセス、組織文化など、すべての領域で自由にアイデアを提案できる機会となっています。良いアイデアがあれば、実際にサービスデザインなどに活かしていくことも視野に入れています。CREATIVE IDEA PROJECT のように挑戦する機会を設けることで、デザイナーは刺激を受け、常に新鮮な気持ちでデザインと向き合うことができます。

CREATIVE CENTER CLASS

デザイナー個々の成長のため、社外のクリエイターを招く講演プログラムです。四半期に1度、2時間程の内容で開催しています。デザイナーに様々な刺激を与え、スキルやマインドの成長、インスピレーションを受ける機会をつくっています。著名なデザイナーがLINE CREATIVE CENTERのために講義をしてくれるという贅沢な時間。大変好評のプログラムです。

CREATIVE CENTER CLUB

デザイナー同士が自主的に知識や情報を共有し合える機会・場所として、開催することができるプログラムです。個々が持つ知識をシェアすることで、全体のスキル底上げにつながります。このプログラムは「自主的に」がポイントです。同職種への知識共有に一種のハードルの高さを感じる方もいるかと思います。しかしそこはデザイナー同士、業務内容やチーム、スキルセットやバックグラウンドは違っても、発表者にも視聴者にも得られるものが多くあり、デザイナーたちにとって有意義な時間となっています。

CREATIVE CENTER CAMP

新卒社員同士のコミュニケーション活性化を目的としたプログラムです。入社式もリモートの時代、業務が違えば同期との交流機会もあまり多くはありません。そこで同期同士の絆を深め、先輩デザイナーや組織にもいち早く馴染めるようにサポートを行います。時にライバルでもあり仲間でもある、同期って本当にかけがえのない存在ですよね。新入社員の方にも先々でそんなふうに感じてもらえたら素敵だな、と思っています。

CREATIVE CENTER ON

LINE CREATIVE CENTERの1年の締めくくりに行う年末恒例の社内イベントです。WORK SHOP / PRESENTATION / ON AWARD の3つの要素で構成されています。同じデザイン組織でも領域が違うことや、リモートワークということもあり、話す機会が少なくなった近年、他チームのデザイナーと交流を深めたり、情報を交換しあったりすることで組織に一体感を生む役割を担っています。同じデザインの価値観を共有する仲間たちが、それぞれの領域でどのようにがんばっているのかを知り、心強さや安心感を感じることができます。

今後

LINE CREATIVE CENTERは、世界中のデザイナーが一緒に働きたいと思える組織になることを目指しています。そのために取り組むべきことはまだまだ山ほどあります。

例えば、デザイナーそれぞれのオリジナリティ(個性)を、より尊重していく文化と環境を整えることです。

個性を尊重していくことは、サービスのデザインに、またはデザイナーの成長にとっても、良い影響があります。

サービスの面では、デザイナーの個性があってこそ、多様なユーザーのニーズをキャッチしデザインに活かすことができます。何を感じ、どう思ったのか?それこそがデザインのみなもとであり、デザイナーの個性によって生まれる違いなのです。

デザイナーの成長という面では、ひとりひとりの考え方、デザインへの向き合い方を見極めることで、それぞれのキャリアプランを築いていくことができます。そうして、デザインに関する様々な領域においてプロフェッショナルが集まる組織となることは、個人はもちろんサービスのさらなる成長を促すことにもつながります。

そこでキーとなるのが「コミュニケーション(対話)」ですが、それに関してはまた次の機会に綴りたいと思います。

ともかく、デザイナーが安心して能力を発揮できる環境づくりのために、一人ひとりを仲間として共に歩んでいくような組織デザインを今後も模索していきます。そういった日々の積み重ねで、LINE CREATIVE CENTERは世界中のデザイナーが一緒に働きたいと思える職場になっていく...といいなぁ。そんな想いで私たちは組織をデザインしています。

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