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LINEヤフーのデザイナーコミュニティとデザイン組織について

こんにちは、CX1チームのGOです。 2023年10月に「LINEヤフー株式会社」が誕生したことに合わせて、LINEとヤフー両社のデザイナーが合流したデザイナーコミュニティ「LINEヤフーDesign」を設立しました。

その概要については先述した記事内で触れていますが、普段からnoteをご覧いただいている同じ業界の皆様やデザイナーを志す方々からしても、まだまだ「LINEヤフーDesign」は未知の部分が多いのではないでしょうか。
そこで、この記事では今お話しできる限りの「LINEヤフーDesign」についての情報をお伝えしたいと思います。


1. これまでのデザイン組織構成

▼ 旧ヤフーは事業部ごとに分かれて機能する独立型組織

旧ヤフーでは、メディア領域やコマース領域などのサービスにそれぞれデザイン組織が独立的かつ垂直型で存在していました。また、それらのデザイン組織を支援する形で横断的なデザイナー組織も存在していましたが、ほとんどのデザイナーは事業部所属が主であり、横断的なデザイン組織には兼務していました。
この構造の良いところは、より特定の事業にコミットしスピーディーに事業貢献できるところです。

▼ 旧LINEはデザイン哲学とデザインシステムを中心とした放射型組織

旧LINEでは、横断的組織であるクリエイティブセンターのほか旧LINE Fukuoka(現LINEヤフーコミュニケーションズ)のクリエイティブ室や事業部所属のデザイン部署、そして韓国にあるLINE Plusのデザイン部署といったそれぞれの組織が、デザイン哲学とデザインシステムを中心に結びついていました。
この構造では、サービスや組織によらず一貫したUX、VXを実現やすいというメリットがあったと考えています。

2. デザイナーコミュニティの設立

それぞれのデザイン組織およびデザイナーを取り巻く環境には良い点もあれば課題もありました。合併に伴い新たなデザイン組織を構築する際には、それぞれのデザイン組織から良いモノは引き継ぎ、課題は改善されなければひとつになる意味がありません。
その課題とは、たとえば、デザインアウトプットの品質やデザイナーの生産性、ブランドの管理、リソースのアロケーション、ナレッジのサイロ化など…。
これらの課題解決を目指し、どのような組織構造が適切かを約半年をかけて両社のデザインリードを中心に協議を重ねました。その結果、よりビジネスにコミットした事業部ごとのデザイン組織と、それらを横断的に支援し全社課題に対応するセントラルなデザイン組織を共存させ、それらのシナジーを最大限に発揮するためのデザイナーコミュニティ「LINEヤフーDesign」を設立しました。

3. LINEヤフーDesignの構造

LINEヤフー株式会社には約500名のデザイナーが在籍していますが、その所属は先述したように、担当サービスを持つ各事業部と、横断的にプロダクトやブランド、文化醸成に携わるデザイン統括本部の2つに分けられます。
そして、両者は以下の存在によって強力に連結されているのがLINEヤフーDesignの特徴です。

▼ デザインコミッティー

デザインコミッティーは、CPO(Chief Product Officer)、CSO(Chief Strategy Officer)、デザイン統括本部統括本部長、各事業部の長で構成される委員会です。各事業部におけるデザイン課題の解決策検討や、各事業部の枠を超えたサービスの検討と承認を行います。

▼ デザイン責任者

デザイン責任者とは、プロダクトごとに設置され、プロダクトのUI/UX品質やブランド管理を行うとともにプロダクトを起点にデザイン統括本部と連携をとるポジションです。また、デザインコミッティーに参画し、サービスイシューの発議、およびアジェンダに対するサービス内の取りまとめを行います。

▼ デザイナーコミュニティ

ビジネスにコミットした各事業部所属のデザイン組織、それらを横断的に支援し全社課題に対応するセントラルなデザイン組織という両者の強みを融合したハイブリッド型デザイナーコミュニティが「LINEヤフーDesign」です。

4. 各デザイン組織のコンセプト

事業部所属のデザイン組織と横断的なデザイン組織であるデザイン統括本部には、それぞれの役割に応じて異なるコンセプトが設定されています。

▼ 事業部所属のデザイン組織

「ビジネスコミットメント」

  • 事業(売上、利益)最大化をデザインの面で推進する

  • スピード感を持って、利便性やわかりやすさを追求したデザインをアウトプットする

▼ デザイン統括本部

「品質向上、効率化のサポート」

  • サービス、プロジェクト、デザイナーの品質向上、効率化の支援

  • 事業部ごとのニーズとコンディションに合わせた最適化/横展開支援

5. 横断組織「デザイン統括本部」の組織構成

LINEヤフー株式会社の横断的デザイン組織であるデザイン統括本部には主務・兼務含めて約180人が所属しており、4本部10部に分かれています。
それぞれの本部の役割・機能は以下の通りです。

▼ UXD本部

UI/UX品質の維持向上による事業成果の最大化に責任を持ちます。品質を高めるための基準・評価・遵守・効率化の仕組みの提供するのが主な機能となり、ガイドラインおよびデザインシステムの構築と提供、UI/UXの設計支援、デザインQAを実施します。

▼ VXD本部

LINEヤフーおよび各サービスのブランド価値向上をミッションとし、各事業部の戦略に沿ったプロモーションなども実行する部署です。主な業務は、コーポレート、ノベルティ、インナー関連、キャラクター、サービス、イベント企画、プロモーションのデザイン制作となります。

▼ UID1本部、UID2本部

LINEとヤフーの価値をユーザーに伝えるためのUI画面の設計及びデザインを担当。事業部所属のデザイナーとの緊密な協業やリソースの活用により、様々な変化に迅速かつ効率的に対応します。

▼ MX部

実写映像とモーショングラフィックを専門に扱い、主にコーポレートやサービスに関わるマーケティング、ブランディングの映像全般を制作。デジタル領域における動画のクリエイティブ全般を監修しながら、映像とサービスのシナジー創出を目指す部署です。

▼ CX部

全社的なデザイナーコミュニティの育成と成長支援、社内外に向けたLINEヤフーDesignのカルチャーの浸透、デザイナーのスキル標準化及びエンゲージメント向上が大きな役割です。またデザイナーリソースや稼働状況の可視化や、「SWAT」と称される即応的なプロジェクトのUXサポートにも対応します。

6. デザイン統括本部のMVV

デザイン統括本部の多様なメンバーたちが同じ未来を見据えながら業務に取り組み、主体的に文化醸成をしていくために、独自のミッション、ビジョン、バリューを設定しました。

▼ ミッション

Make WOW with Design!
本質的な価値をとらえ、最高の品質と感動体験をデザインする

▼ ビジョン

Design for all
「ユーザー」「プロダクト」「カルチャー」すべてのためにデザインする

▼ バリュー

Respect
担当するサービスを、共に働く仲間を、すべてのユーザーを尊重する

Quality
一人一人がプロフェッショナルとして、デザインの質に責任を持つ

Speed
アウトプットを早く世に出すことの価値を理解し、スピードを優先する

7. 最後に

いかがだったでしょうか?
LINEヤフーDesignはまだ生まれたばかりの若いコミュニティであり、解決すべき課題も山積していますが、そんな中でも私たちはバリューを大切しながら、ビジョンを見据え、ミッションを達成するために邁進して参ります。
そして、デザインを通してユーザーの皆さまに最高の体験を提供します。
これからも、私たちLINEヤフーDesignに注目していただけると嬉しいです。

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