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コーポレートフォントから見えてくるブランド

こんにちは、BXデザイン3チームの北川です。今回はブランディングにおける重要な要素であるコーポレートフォントについて紹介します。

コーポレートフォントとは

コーポレートフォントとは、その企業が優先的に使用するものとして設定した特定のフォント(書体)のことです。フォントはほぼ全ての場面で使用されるので、特定のフォントを設定することはブランドイメージを統一する重要な要素です。
近年、そのコーポレートフォントを既存のフォントではなく、オリジナルのフォントを制作する企業が増えています。以下では、どんな企業がどんなフォントを使用しているのか、ごく一部だとは思いますが、紹介していきます。

Mercari Sans(株式会社メルカリ)

小文字の「m」や「n」などの文字の一画目の縦棒がなく丸みのあるフォントになります。メルカリが使用している和文フォント「たづがね⻆ゴシック」に合わせる英文フォントとして制作され、「たづがね⻆ゴシック」を制作をしたMonotypeのタイプディレクターである小林章さんが担当し制作されました。上のサイトでは紹介ムービーや、実際にフォントを試すこともできます。

Rakuten Sans(楽天株式会社)

sans、serif、rounded、condensedの4つの書体にそれぞれ5つのウェイト(太さ)があり非常に幅広い用途で使用できます。こちらは佐藤可士和さん監修のもとDalton Maag社で制作されました。

TBS Sans(株式会社TBSテレビ)

TBSは2020年4月にブランディングを刷新し、コーポレートフォントも新しくなりました。既存の英文フォント「Futura」をベースとしていて、多くのTBS関連のロゴに使用されています。

SST Font(ソニー株式会社)

既存の英文フォント「Helvetica」と「Frutiger」をベースに制作されたフォントです。Sonyの製品は世界に展開されているので日本語、英語だけでなく、タイ語やアラビア語など93言語に対応しています。Monotypeのタイプディレクターである小林章さんが制作を担当されました。こちらのフォントは販売されているので、購入すれば実際に使用することができます。

資生堂書体(株式会社資生堂) 

資生堂書体はコーポレートフォントとは少し違うのですが、面白いので紹介します。こちらのフォントは資生堂の広告などで使用されているのですが、フォント化はされておらず、手書きのレタリングによって100年近く伝承されています。人から人へ受け継がれていく中で磨かれていく書体は資生堂の大きなアイデンティティになっています。

今回紹介できなかったオリジナルのコーポレートフォントもまだまだたくさんあると思います。興味のある方は調べてみてください。それぞれの企業のブランディングを知る上で、フォントに注目してみるのもいいかもしれませんね。 最後まで読んでいただきありがとうございます。
 

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